書痙・・・ちょっとメモを取ろうとしても思うように手が動いてくれない。(畠山さん 会社員 25才)
畠山さんが字を書くときに手に必要以上の力が入り、思うように字が書けなくなったのは大学を卒業して会社員として働くようになってからである。
大学時代にはそういう兆しはあったもののそのことで悩むことはなかった。
普段はパソコンでの仕事が中心であるので、字を書く機会が少ないというものの、ちょっとしたことで字を書くことがある。
その時、字を書くのがつらく感じるようになった。
ちょっとメモを取ろうとしても思うように手が動いてくれない。
勝手に力が入ってしまう。
まだ新入社員の身でこの状態はよろしくないと思えば思うほど、力が入ってしまう。
どうにかしたいと思うが有効な手立ては皆目見当たらない。
どんどん仕事が苦しくなってきた。
将来のことを考えるとさらに苦しくなる。
仕事でミスをしたわけではないが、追い詰められた気持ちになっていった。
発症の理由は自分でわかっている。
高校時代、常に上位10位以内の成績ををキープするために勉強、勉強の日々を過ごしたことによると思っている。
努力した結果、成績は常によかった。
おかげで希望の大学にも入ることができたのである。
順風満帆に見えている自分の人生であるが、ここにきて思わぬ伏兵に遭遇してしまったと思う。
しかし、今書痙を克服しておかないと自分の将来が閉ざされるのではないかと心がふさがって来る。
解決方法を必死になって探す。
もちろん病院には最初に行った。
しかし、薬を飲んでも治らなかった。
やっと探して出てきたのが、(えっ!!鍼灸?)鍼灸そのものに全く関係ない生活をしてきたので、(本当に治るの?)という気持ちのほうが強い。
しかし、薬で駄目だったから何でもやってやろうという破れかぶれの気持ちもあったので、とにかく試してみることにした。
予約をとって向かった先はたつみ鍼灸院。
ベッドに横になると、脈を調べられ、手や足の指の圧痛を調べられ、舌を診られて、はり治療が始まった。
体がだんだん楽になり、心が軽くなるのが感じられる不思議な感覚だった。
はり治療が終わると、「机に紙を用意していますから少し書いてみてください。」と言われる。
言われたとおり少し書いてみる。
(あれ?書きやすい。)
なんだか(これなら治る)と思えてきた。
週1回ぐらいのペースではり治療に通うことにする。
だんだん書きやすくなってきた。
3か月もすると、無駄に力が入ることもなくなってきた。
しかしきれいな字を書こうとすると、右手に重さを感じることがことがある。
さらに1か月鍼治療を続ける。
この1月間でさらに順調に回復していったのを感じる。
書くのが楽しくなってきたのだ。
あれほど苦しんだ書痙、書くことが苦しくて苦しくて仕方がなかったのに…今では字を書くことが楽しくなってきたのだ。
