不妊症 鍼灸体験談 澤村様
澤村さんがたつみ鍼灸院に予約の電話を入れるには相当の決意が必要だった。
今日こそは予約の電話をしようと、思っても、いざスマホを手にするとやはり躊躇してしまう。今日はやめて明日にしよう。もう何回こんなことを繰り返しただろうか?というのは、
病院で不妊治療をしても妊娠しなかったからである。病院でダメだったものが針治療でうまくいくとは思えなかったのである。と言ってこのまま手をこまねいていても妊娠できる可能性があるとは思えない。去年の5月と9月に妊娠したがいずれも流産してしまった。その後は今に至るまで妊娠すらできないでいる。
近くに住む義弟のお嫁さんが第2子を妊娠中という事実が沢村さんを余計に苦しめる。願っても願ってもかなわない自分と比べて、すんなりと妊娠している義弟のお嫁さんが恨めしく思うこともある。そして恨めしく思っている自分がまた許せない。(エイ!!ダメもとで電話をしよう)と、決意してやっと電話をしたのは針治療を受けてみようかなと思ってからすでに1週間もたっていた。
予約の日も本当に針治療が不妊症に効果があるとは思えなかったが、予約してしまったんだから仕方ないなあという後ろ向きな気持ちで臨んだ。しかし、ベッドに横になり、針治療に入る前、不思議なことに今までの苦しい気持ちを全部話している自分に気づきびっくりした。苦しい不妊治療を受けたのに妊娠できなかったこと、2回妊娠しながら流産してしまったこと。いろいろあとからあとからくるしい思いが出てくる。思い出すと涙が勝手に流れてきて仕方がなかった。涙が出尽くしたところで、鍼灸治療が始まった。針を打つために脈を調べられる。脈だけでなく体も調べられる。澤村さんはきつい冷え性であった。手足は常に冷たく、腰痛、PMS(目の痛み、頭痛、嘔吐など)に加えて高温期が短くて生理量も少ないなどの不妊に関係する問題も持っていた。自分でもこの冷え性を何とか治したいと思っていたがどうすれば治るのかがわからないまま放置していた。
不妊症を克服するためには何でもする。
不妊と冷え性やっぱり関係があるんだ。不妊治療で薬を飲めば体温が上がることは実感している。しかしそれは薬を飲んでいる時だけ。薬をやめるとまた元の低い体温に戻っている高温期も短い。これらを自分の努力で改善できるならどんなことだってやってやる。なんだか気持ちが前向きになってきた。
それじゃあ、体温を上げるためにはどうすればいいの?
アドバイスしてもらったことは、
体の中に冷えを入れない。これに尽きる。
体の中に冷えを入れない?どういうこと?
体を作るのは食べ物や飲み物…だから体を冷やすものを口にしないこと。
体温より低いものは✖
生のものは✖・・・生野菜サラダ、果物も✖
熱くっても体を冷やすものがあるから注意が必要・・・例えばコーヒー、お茶、麦茶、小麦粉も✖
食べ物以外ではシャワーは体を冷やすそうだ。お風呂もお布団に入る前に入らないとだめだという話。
自分が冷え性だったのは自分が作ってきたからだという話になっとく。今までの生活を振り返ったら体を冷やすことばかりしていたんだ。
そして積極的に体を温めるためには、できるだけ歩くこと。これもやってない。通勤、買い物すべてバイクに頼っている。
さあ今日から頑張る。
針治療が始まった。
針って痛い?と思っていたが決してそんなことはない。脈を診られて丁寧に足を調べられておなかも調べられてそして針を打たれる。針を打った後も脈などが変わったか調べられる。足の指は、最初触られたときは痛かったのに今は痛くない。おなかの感じも変わっている。まずはそして今つらい腰痛や股関節の痛みの針治療もしてもらう。
そして不妊症克服のために体の基本を整える治療をされる。体が軽くなっている。こののちは不妊に向けての問題をクリアしていく針治療をするとのこと。
針治療に通うのが楽しみになってきた。針治療をすれば体がよくなっているのが実感できるから。もちろん体温を上げるために自分も努力はしている。
生理が始まって18日目の鍼灸治療日
本来なら高温期になっていないとだめなのに高温期になっていない。
高温期になるように針治療がなされる。
生理が始まって23日後の鍼灸治療日
高温期になっている。
この後高温期が続きますようにと願っていたが高温期がずっと続いている。ひょとしてひょっとする…でもぬか喜びになったら悔しいい。
鍼灸治療を始めて2か月がたった。高温期はまだ続いているので病院に行く。やったー!妊娠反応が(+)と出た。
でもこれからが問題なんだ。前に流産2回しているから。
澤村さんは、この後、順調な経過をたどられ、元気な女の子を出産されました。